2015年12月20日『Die Fledermaus der Dunkelheit I prolog』

 

ルドロウ・キャッスル・プロジェクト第56弾となるイベント、『Die Fledermaus der Dunkelheit I prolog』(ディ・フレーダーマオス・デア・ドゥンケルハイト I プロローグ)

が12月20日(日)に開催されました!

 

いらしてくださった皆さま、ありがとうございました!!!

 


▼ストーリーブログはこちらから!
http://weibenfeldt.ludlow4.sub.jp/

 

 

今回のイベントは、9月27日に行われた『Nephila Clavata III vol.1』に登場した娼婦・ユリアの少女時代のお話。

 

彼女がネフィラ・クラヴァータのS-3、S-4内でメイスフィールド伯爵ことアシュリーに話していた、「娼婦になる以前お仕えしていた」という『ディ・フレーダーマオス・デア・ドゥンケルハイト』―…ウェイスェンフェルト伯爵家が今回のストーリーの舞台です。

 

(※『Nephila Clavata III vol.1』のストーリーは【こちら】からご確認いただけます!)

 

S-4内で語っていた、

「<小間使い>とは名ばかりの、嗜虐趣味の伯爵の<玩具>としての奴隷のような日々」

「<No.8 アハト>と呼ばれ、そこで<No.9 ノイン>と呼ばれる少年に出会った」

「明るく素直で、弟のような存在だったという少年」

「ところが、ある日やってきた人物に騙され、彼は殺されてしまった」

というユリアの証言の真実が、少しずつこのイベントで描かれてゆきます…。

 

 

 

すこし複雑なストーリーということもあり、前日の『ルドロウ・ファン交流会』では、初参加のお客様も交えて『ネフィラ・クラヴァータ』の上映会などもあったようです!また、基本的にはキャストの姿や配役は当日まで解禁されないのですが…今回ダークな館の主・ヘクトール(ウェイスェンフェルト伯爵)を演じた彼は、なんと前回のイベントに登場したバレリオを茶目っ気たっぷりにアレンジ(?!)したコスプレで登場してくれたようです。

 

『ルドロウ・ファン交流会』では、イベントを楽しむコツが聞けたり、イベント当日をいっしょに楽しむルドロウ仲間ができたり、普段は聞けないようなスタッフの裏話が聞けたり…。初めての方にこそオススメなポイントが満載です。

 

ここでしか手に入れることのできない、非売品の「写真付 人物一覧表」がジャンケンひとつで手に入るチャンスもありますので、是非ご参加くださいね♪

 

お食事付・飲み放題でお一人様3500円(税込み)です。イベント日が近づきフォームが解禁されましたら、【こちら】からご予約ください!(要予約制)

 

 

そんな和気藹々とした雰囲気の交流会でしたが、イベント当日はどっぷり重めの雰囲気。顔半分に悲惨な傷を負いながらも黙々と仕事をこなす従僕・デトレフと、室内の惨劇にも眉ひとつ動かさない若き従者・ザールが、やや不安そうな顔のお客様を館内へと案内してゆきます。

二人の案内で、幕が開くとー…

 

「ディ・フレーダーマオス・デア・ドゥンケルハイトへ」

 

「…ようこそいらっしゃいました

 

迎えたのは、杖をつき右足を引き摺る、威厳たっぷりの男性の姿。…彼がこの『ディ・フレーダーマオス・デア・ドゥンケルハイト』の主、ウェイスェンフェルト伯爵ことヘクトールです。彼の後ろで、怯えながら挨拶をするのは、ボロボロの衣服を身につけ、傷だらけの小間使いたちー…。

 

ヘクトール(ウェイスェンフェルト伯爵)
ヘクトール(ウェイスェンフェルト伯爵)

 

不穏な空気たちこめる今回のイベント。テーブルに案内され、飲み物の用意が整ったころ、ゲストのユージィンとその従者・レヴィも館内に到着し、ヘクトールの乾杯の挨拶が始まります。

 

この日のお客様は、ヘクトールの呼びかけた<パーティー>に応じて集まった、ヘクトールと同じような趣味をもった<大勢の同好の士>という設定です。(A^-^;)奴隷たちを虐待するような、嗜虐趣味を持つ人々…という設定ですね…orz

 

「さて…それでは、本日の主役我が愛すべき奴隷・ヌマーをご紹介しましょう」

 

 

No.2「ツヴァイ」。最年長らしき少女が戸惑いながら現れ、すぐに下げられます。

No.3「ドライ」。 額に大きな傷のある少年が何かを訴えかけますが、伯爵が制止。

No.5「フュンフ」。怯えながら舞台へ引きずり出された少女が、悲痛な嗚咽を漏らします。

No.6「ゼクス」。まるで上の空のようにフラフラと現れた少女が、座り込みます。

No.8「アハト」。少女が伯爵に抵抗しますが、無理やり挨拶をさせられ突き飛ばされます。

No.9「ノイン」。華奢な少年がアハトを必死にかばいますが、伯爵に蹴り飛ばされ蹲ります。

No.11「エルフ」。怯えながら金髪の少年が登場し、震えながら挨拶を済ませます。

 

うずくまる者、他の者を労わり、身体を寄せ合う者。呻き声やすすり泣く声が絶えないこの館で、『prolog』のストーリーが動き出しますー…

 

S-1『Hochmut kommt vor dem Fall』

 

部屋の中央にある椅子に腰掛けている白髪の男性は、ウェイスェンフェルト伯爵家の住人の一人、天才科学者の「ドクター・フレンツェン」こと、ルディ・ニコラウス・フレンツェン。そしてその後ろに無表情のまま、瞬きもせずじっと座っているドレスの女性は…ウェイスェンフェルト伯爵夫人、アンネローゼ・エヴェリーン・ウェイスェンフェルト。

 

ルディはテーブルの上に置かれた、偉人たちの残した名言に多く数えられる「愛」についての部分を抜き出し、静かに本を閉じます。左手の手指をこすり合わせるような、独特のクセを続けながら、彼はふとこちらに目をやり、ゲストたちを歓迎します。

 

「…本日はウェイスェンフェルト伯爵家所有のカントリーハウス、ディ・フレーダーマオス・デア・ドゥンケルハイトへようこそ。…せっかくここを訪れた君達のために、少しだけ昔話をしよう…」

 

彼が語るのは、隣に座る アンネローゼが現状に至るまでの、ウェイスェンフェルト伯爵家の歩み。

 

先代のルートヴィヒ・オトカル・ウェイスェンフェルト伯爵。堅実な性格で幸せな家庭を築き、結婚後は長男・ヘクトールと二男・メルヒオールにも恵まれた。民からも慕われる人格者であったものの、その潔癖で真面目すぎる性格は、政治の世界ではやや障害となっていった―…そして起きた事件。

当時のウェイスェンフェルト伯爵夫妻、そして子爵となったヘクトールと、その妻・アンネローゼが乗った馬車は、ありえない事故に遭う。

伯爵夫妻は即死。生き残ったヘクトールは瀕死の重体、そしてアンネローゼは一切の言葉と感情を失い、人形に―…

 

「Hochmut kommt vor dem Fall(ホフモット・コムト・フォア・ディム・ファル)―『傲慢は転落の前に来る』」

 

不気味な笑みを残し、ルディはアンネローゼを連れ診察へと去ってゆきました。

 

S-2『Heute rot, morgen tot』

 

ルディの部屋。ソファに座ったアンネローゼにルディが診察を行っていると、ヘクトールがやってきます。

ルディに紹介したい人物がいると言うヘクトールは、部屋に一人の少年を通します。その少年は、ブロンドの髪、紫色の瞳、ヌマーたちと同じ奴隷の姿、そして痛々しく全身を覆う大量の包帯…

「先日、話をしたロンズデール伯爵家の…」

―優雅にお辞儀をする少年は、どうやらただの奴隷ではないようです。

 

彼の正体を理解したルディは、少年と挨拶を交わし、お互い意味ありげに笑みを浮かべ合います。少年はふと、アンネローゼへ目を向けます。彼の視線の先に気がつき、彼女の状態について説明をするヘクトール…。

 

例の事故以来もう10年以上も、会話はおろか表情すら見せないというアンネローゼ。健常者のように生活をすることはできるものの、一切の感情を失ってしまったのだとヘクトールは悲しそうに表情を曇らせます。脳が激しい損傷を受けたために、言語や記憶などをはじめとする認知機能に障害が出ているのだと補足するルディ。

 

ヘクトールは妻をいたわるように支え、自室へと戻ってゆきます。そして部屋に二人きりになったルディと少年…ルディは彼にソファをすすめます。

 

彼に会うのを楽しみにしていたというルディ。見た目の割に随分と落ち着いた態度の少年は、大人びた笑みを浮かべ応えます。軽い雑談を終えると、ルディは唐突に自分の手をナイフで傷つけ、少年に尋ねます。

「無痛覚症…痛みのない世界というのは、どういう感覚なんだい?」

 

無痛覚症。それは、生まれつきなんらかの理由で『痛覚』が消失しているという一種の障害…。少年は一瞬ルディを注意深く観察しますが、しだいに自分の自覚しうる生活への支障を淡々と語りだします。

 

人は「痛みを感じないことは最強」というものの、実際の『痛み』とは、生命の危機を察知するために必要不可欠な感覚。骨が折れても自覚がなく、いつの間にか死に瀕していてもまったくわからない…。さらに恐ろしいのは、外傷ではなく内傷。目に見えない内傷は、症状が出てからようやく気が付くため、対処が難しい、と―…。

 

「ですから、外敵に対しては必要以上に注意を払う… …こんな風に」

 

いつの間にか、弄んでいたナイフで切りかかっていたルディのその手を、片手で受け止める少年。二人の視線は絡まり合い、少年の手からは鮮血が滴り落ちます。

 

従僕のデトレフが部屋を訪れた瞬間、二人は身を離し何事もなかったかのように振る舞いますが、最後の一瞬、二人は意味深な笑みを交わし、そしてそれぞれの部屋へと去っていきます。

 

「興味深い研究材料が増えた」と、楽しげに少年を見送るルディ、そして別の部屋へと案内されてゆく少年…。ルディの知る少年の秘密、そして少年の正体とは一体…?

 

S-3『Eile mit Weile』

 

シャンパングラスを手にソファに座っているのは、ユージィン・セオフィラス・ノースブルック…そしてその従者、レヴィ・クレメント・ピアース。

 

名家・ノースブルック伯爵家へ婿入りしたばかりのユージィン。一家の一大スキャンダルの火種となりかねないこのパーティーへの参加は、主のことを想うレヴィにとって面白いものではないようです。そんな心配症のレヴィをからかうユージィン。

 

そこへ、書類に目を落としブツブツ独り言を続ける白髪の男性が入ってきました。ルディです。二人の存在にまったく気が付かず、素数を呟き続けながら書類と格闘しているルディ。レヴィは彼が誰かを知らず、ヘクトールの弟・メルヒオールと見立てますが、ユージィンはそれを否定します。ユージィンはルディのことを判っているようで、興味深そうに、ルディを見つめます。来客に気が付き、部屋を後にしようとするルディにユージィンは声をかけ…

 

「ドクター・フレンツェンとお見受け致します」

 

稀代の天才と名が高いその名前を聞き、驚きを隠せないレヴィ。ルディは、徐々にユージィンの身元について興味を持ち始めます。

 

まるで頭の中に全ての家系図が入っているかのように、ユージィンの現在の名前の特異性について質問を繰り出すルディ。ユージィンは自分の来歴について打ち明けます。

現在名乗っているノースブルック姓は、ノースブルック伯爵家の長女・マライアと結婚したために受け継いだもの。そしてその前の旧姓は、ユージィン・セオフィラス・エッフェンベルク…しかしこちらも、便宜上、一時的に養子に入っただけのこと。…ユージィン自身は、ウィンストン家という「しがない男爵家」の二男だと言うのです。

 

ユージィンの正体がわかり一瞬目を輝かせるものの、すぐに部屋を後にしようとするルディ。

ユージィンはルディを呼び止め…

 

「ドクターはこちらでの生活に満足していらっしゃいますか?」

 

笑いながら、ユージィンをまっすぐに見つめ、返答するルディ。

 

「おかしな質問だね…。どこにいても、誰といても、何をしていても……私は一度たりとも満足したことなどないよ」

 

去ってゆくルディを見送りながら、ユージィンの真意を問い詰めるレヴィ。ユージィンが婿入りしたノースブルック伯爵家には、<ドクター・フレンツェン>を敬愛してやまない二女のロレッタが…。

 

果して、ユージィンが描こうとしているものとは…?

 

S-4『Das Meer hat keine Balken.』

 

屋敷の一室。ゲストルームとは趣の違う暗いその部屋には、ヌマーたちが思い思いの場所に座ったり寝転んだりして身体を休めています。

 

そんな呻き声やすすり泣く声の響く部屋の中で、突然わっと泣き出したのは、ヌマーたちの中でも最も華奢な体格の少女・フュンフ。

心配した最年長のヌマー ツヴァイが駆け寄り、フュンフを気遣います。毎日続く過酷な生活に耐えられず、悲痛な叫びをあげ泣き出すフュンフを抱きしめ、自分に言い聞かせるように必死に「大丈夫…」とつぶやき続くツヴァイ…。

 

彼女がふと目を上げると、目線の先に見慣れないヌマーがいることに気が付きます。

全身に人より多くの包帯を巻き、気怠そうにソファにもたれている、自分たちと同じ衣服を着せられた、小柄な金髪の少年。

先ほどルディと会談していた、謎の少年です。

 

見慣れない少年にツヴァイは声をかけようとしますが、それをフュンフがとっさに引き留めます。「なにか嫌な予感がする」と怯えるフュンフを見放すことができず、少しため息をつきながらも穏やかな笑顔でフュンフに寄り添うツヴァイ…。

 

 

…と、そこへやってきたのは、アハトに支えながら、苦しそうな息遣いで部屋へやってきたノイン。

 

アハトがノインを気遣いますが、彼女を心配させまいとするノインは、肩で息をしながらも、なんとか笑顔を作ります。

 

お互いをかばい合い、気遣う二人。十分な食料も与えられず、暴力に怯える過酷な日々の中で、二人の間にはまるで姉弟のような絆が生まれていました。

 

「本当は反抗しても意味がないんだってわかってる…。わかってるんだけれどそうせずにはいられなくて時々、うわーって叫びだしたくなるの…。私は何故、ここにいるの?何故、こんな目にあわなくてはいけないの…?何で?!何で?!!って…。…どうしようもないのにね…。

 

アハトの言葉に、静かにうなずくノイン。

そして、彼女を勇気づけるように、食料をもらってこようと提案します。

 

ところが、傷が痛み、思うように歩けないノイン。ふらついた拍子に、先ほどの包帯の少年に足をかけてしまい、転んでしまいます。

 

慌てて駆け寄るアハト。苦痛に襲われながらも、ノインはすぐに身体を起こし、少年を気遣います。すると…少年の手元の包帯が鮮血に濡れていることに気が付き、ノインは必死に謝ります。

 

その傷は、先ほどのルディとの会談の中でできた傷。彼にとっては、痛みもないようですが、二人は心から心配し、アハトが傷薬をとりに走ります。

アハトが去り、二人になったノインと少年。

 

少年は穏やかにノインに接し、ノインも少年に心を許します。ノインが彼に自己紹介をすると、少年は自分を「ドライ・ツェーン」と名乗ります。

 

ドライ・ツェーン…「No.13」というナンバーに驚くノイン。

それもそのはず。ヌマーたちは基本的に常時12名で構成され、それぞれに12までのナンバー(Nummer)が与えられています。死亡した場合は、新たなヌマーたちが補填されるので、「13」というのはノインにとって、不可解な数字でした。

 

と、突然腹部に痛みを感じ、お腹を抱えるようにうずくまるノイン。ドライツェーンと名乗る少年はノインに近寄り、心配するような言葉をかけます。

弱弱しくも笑顔で答え、「心配性なアハトには黙っていてほしい」と頼むノイン。

ドライツェーンは小さく頷き、傍にあった毛布を彼にかけ、無表情のままノインに寄りかかります。

 

安心したように、毛布に包まり眠るノイン。

そして、その傍らで腰を落ろし、彼に寄りかかる「ドライツェーン」。

華奢で同じ年頃に見える二人の少年は、まるで双子のようです。

 

「…おやすみ…ノイン…」

 

 

 

美しく成長し、娼婦となってネフィラ・クラヴァータで働いていたアハト…ユリアが語った、ノインの悲しい最期、そしてパトリック…ロンズデール伯爵を見たときに驚愕したその事実とは…?

 

物語は、様々な悲しい想いが複雑に絡まり合いながら、続いてゆきますー…。

 

M-1『Going Under』

 

このストーリーの後日談となる前回の『ネフィラ・クラヴァータ III vol.1』で今後のストーリーの鍵となるユリアことアハト(No.8)を主軸としたダンス『Going Under』。

 

苦悩するアハトの周りを他のヌマーたちが囲み、少し不気味な雰囲気の群舞をで踊りだします。そんな中で、何かを探すように走り回り、追い詰められてゆくアハト。

途中では、右足を引きずったヘクトールも登場し、ヌマーたちを痛めつけます。それでも操り人形のように踊り続けるヌマーたち…

 

最後には、一人ずつこと切れてゆき…アハトも、どこかへ希望を求めるように手を伸ばし、ぱたりと倒れます。

 

今後のストーリーを占うかのようなこのダンス。はたしてアハト=ユリア、そしてノインをはじめとするヌマーたちの運命は…?

 

 

伏線を引きつつ、徐々にユリアの過去、そして<あの少年>の過去が明らかにされた『ディ・フレーダーマオス・デア・ドゥンケルハイト』。(そういえば、ルディも、フリューゲル・デス・フレースヴェルグとトライデント・オブ・ザ・シーズに繋がる伏線が…。)

 

…いかがでしたでしょうか?

 

だいぶ暗めのイベントでしたが、スタッフ内ではヘクトール・ルディ・アンネローゼ、そして不気味なダンスに人気があったイベントでした!

 

2016年はしばらく明るいイベントが続きそうですので、暗めが苦手な方は是非お楽しみに!!💦

 

それでは、またドゥンケルハイトでお会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

………安心してください!

 

暴力は、完全フィクションですよ!!!

 

 

 

(注:オフショットです。本編ストーリーとはなんら関係ありません。)